今、沖縄の沖縄県内の酒造メーカーで税措置が無くなることが騒がれているの知ってますか?
沖縄県はこれまで長らく特別に酒税に関する特別措置が実施されていましたが、今後段階的に終了するとの事です。
沖縄県で実施されていた酒税軽減とは?
酒税に関する特別措置について東洋経済オンラインが要点をまとめていました。
1972年の沖縄県の日本復帰に際し、県外から競争力の高い製品が流入するなどの環境変化を緩和するために定められた「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律」に基づく。その後も酒税のみならず、沖縄ではさまざまな税制優遇措置がとられてきた。
<軽減内容>
①復帰前から引き続いて酒類を製造していた製造場
②県内にある製造場で製造
③県内に出荷する酒類について、酒税を軽減する。
<軽減割合>
・泡盛:35%軽減
・その他(ビール等):20%軽減
毎年、更新記事に業界団体が懇願し、延長を続けていたが、段階的に終了になる事が確定した。
近年泡盛消費量が減少している、泡盛業界にとってはかなりの痛手。
泡盛の消費額は大幅に減少中
泡盛の出荷量はTVドラマちゅらさんなどの影響で沖縄ブームが牽引し、平成16年まで27,688klと順調に伸びていたが、その後緩やかに右肩下がりに減少。
令和3年においては12,593klと全盛期の半分以下までに減少している。
琉球泡盛を参考に作成
一方で焼酎は一時的な増減はあるが、消費量は増加傾向だ。
泡盛の考察については沖縄国庫の調査データでは以下が伝えられている。
収益率の低さ
商品の流動性の低さ
稼働率の低下
これまで泡盛業界は前述した税補助に加え多くの補助金があった事で、「変化しなくても生きていける」ことで変化してこなかった事がここまで消費が落ちても生き存えたと言えるかもしれない。
普通は消費量(売上)が半分になったら企業は倒産してしまう。。。
今こそ転換が必要ではないか?
個人的に泡盛頑張ってほしい&ポテンシャルが高いと思うので打ち手を考えてみた。
泡盛企業によるRTD商品の開発&プロモーション
とあるアルコールメーカーのビール担当がこう嘆いていた
自身も泡盛単体では飲みづらいが、自宅で泡盛カクテルを作って飲んでいるが、美味しく飲める。
製造方法も自社だけで完結させる事は難しいかもしれないが、OEMなど活用し実施する必要があると考える。
泡盛RTDのプロモーションはハイボールの方法をTTP(徹底的にパクる)
「とりあえずビール」と並んで市民権を獲得した「ハイボール」。
ただ販売元のサントリーの公式HPを見てみるとここまでヒットするまでにかなーり失敗していた事が分かる。
ポイントは以下3つ
- 居酒屋で認知訴求
- 居酒屋さん向けセミナー開催
- toB向けの商品開発
- toB向けイベント開催
上記の流れで実施が勝ち筋かと思う。
TTP(徹底的にパクる)については以下の動画を御覧ください。
泡盛業界の方!泡盛モヒートをRTDが売れそう!
今までハイボールばかり飲んでいたが、ある時ハイボールが切れて、代わりに泡盛で飲んでみたが、これが思いの外飲みやすく、色々アレンジしているうちに、泡盛のモヒート割りが飲みやすいことに気がついた。
バーで「モヒート」を頼むと2/3ほどの確率で「ミントが切れてまして」と言われる。
賞味期限が短いミントを保管しておく事はリスクなのでどこのお店も起きたがらないそうだ。
そこで、泡盛に合うミント香料を加えてできないかなー。
泡盛のマーケティング改革。
恐らくこれまで、多くの酒造所でマーケティング施策を行ってきてなかったと勝手に思ってる。
(これ言ったら怒られそうだけど)
これまでの泡盛のマーケティング手法をボリュームが高い順に挙げてみた。
- 店頭施策(配置、ラベル、POP)
- マスプロモーション(CM、ラジオ)
- デジタルマーケティング
- リアル施策(試飲会など)
上記から考えてみる。
ブランド訴求のCMを辞める
Youtubeで「泡盛 CM」で調べてみるとでてきたCMはこれだ
これは最近やってないかな↓
自社ブランドの違い、歴史を推しているのだ、泡盛離れが進む中、低アルコール&RTDにトレンドが移行している中で同じ手法で勝負しても勝てない。
泡盛の棚に足を運ばせることが緊急課題。
提案:泡盛組合が飲み方にフォーカスした訴求に切り替える。
もう、各ブランドが個々でブランド施策をやっても、売上が伸びないことは過去の泡盛消費量の推移で証明されている。
そこで、ブランド別ではなく「泡盛業界全体で泡盛の飲み方」にフォーカスした訴求に注力する事が重要と考える。
各社が細々と飲み方動画をやってるけど、誰にも届いていない説
今回、泡盛業界を調べてみると、各社細々と自社HPで泡盛の飲み方動画を作成している事が判明。
ただ、恐ろしく再生されていない。
もう各々でプロモーションを行うことは辞めて
チーム泡盛業界で勝負しないと無理ゲーだと思う。
各蔵元の販管費の数%~を泡盛プロモーション費用として提供
プロモーション予算をどう捻出するか?が課題だ。泡盛酒造所は大小様々な蔵があるため、規模感が大きく異る。
例年なら泡盛業界特有の「助成金」で実施しよう!と思いつきそうだが、それではこれまでと同様なので各酒造所の販管費から数%前後をマーケティング費用として計上する。
(メッチャ同意とるの難しそうだけど、、、)
泡盛業界のTOPの売上比嘉酒造が16億円ある。売上原価を引いてもプロモーション予算は残りそう。
各ブランド別ではなく、組合が団結して泡盛を飲む機会を増やすプロモーションを行ってみてはどうだろうか?
泡盛を盛り上げるラストチャンス?!
なぜこのタイミングで泡盛業界を調べてこの駄文を書いているか?
そして、今後の沖縄観光の発展を考えると、
泡盛にはかなりポテンシャルがある。
(泡盛業界の先輩達から賛同を得るのは難しそうだけど。。。。)
さらにHNKドラマの「ちむどんどん」が始まったことで食の沖縄ブームが再熱しそうな気配がある。
以前のちゅらさんによる沖縄ブームとくらべて、しっかり打算的に施策を打って瞬間的なブームで終わらせない事が出来るのではないかと本気で思っているのですわ。
片手に泡盛+炭酸+ミント割りを飲みながらカタカタやってる日曜の夜です。
泡盛業界の中の人、興味あればマーケ施策など気軽に連絡ください。